秘密の花園 (新潮文庫)作者: 三浦しをん出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2007/02/28メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 79回この商品を含むブログ (116件) を見る

ロッコ旅行中に読んだ本。

アンニュイで、なんだか暗い。
でも、こういう本。嫌いじゃない。

川原泉の『笑うミカエル』を思い出すのは、3人娘+カトリックの女子高という設定だから。

性的な女性という存在、教師との恋、他人との距離、、、


恋愛という関係は、友情とは違う。
セックスを失敗した薫という彼に対して。
そう、そう思う。

[「例えば翠と私だったら、こうして話したり本を読んだりしていればそれでいいでしょ?でも薫と私は違う。だから、『今日は家に誰もいない』って言うまでに二時間もかかったり、そんな薫を見てイライラしたりするのよ」]

[約束は寒い季節によく似合っている。それはとてもせつなくて大切のことのような気がした。]

教師平岡に対して。
禁断の恋とか、不倫とかって、きっとそういうこと、たぶんに含んでいる。

[少女を愛する男にろくなのはいない。自分は安全な場所にいるくせに、そこから逸脱するスリルを味わいたがっている。]


人間について。翠のことば。

[「他の動物と違って、言葉を使ってお互いに近づこうとするから」]

「秘密を知った瞬間の判断が、一番正しいんじゃないかしら。咄嗟に黙っていようと思うか、誰かに打ち明けようと思うか」

Love Letter作者: 石田衣良,川端裕人,森福都,前川麻子,島村洋子出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2005/12メディア: 単行本 クリック: 4回この商品を含むブログ (21件) を見る

11人の作家によるラブレターに関する短編集。

読みながら、うーんいまいち。と思っていたが。
今目次を見ながら思い出すと、意外と良いかも。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

前川麻子「ミルフイユ」

「彼はとても魅力的な人だけど、私が感じ取っている彼の好意など、恋人のいる男の人特有の、ちょっとした刺激の一つに過ぎないんじゃないかとも思ったからだ。その不安がありながら彼を求めるほど、私は純粋じゃなかった。」
 p84

「自分にうんざりしながら誰かを好きでいるより、どれほど淋しくとも自分を好きでいるほうが良い。」
 p88

人の男を好きになるということ。
そうだよなぁ。と思う。

******************************************************************


石田衣良、桐生典子は短編小説にありがちな感じの作品、まぁまぁだがそれまで。

●島村洋子「空」
今の私の憧れの恋の方法。信頼しあう。私には難しい。

川端裕人「ラブレターなんてもらわない人生」
“平凡”でありたい主人公の考え方が、一本。なんだか良い。

●森福都「再開」
レズビアンの恋愛。私の今の流行?

前川麻子「ミルフイユ」
ラストは少し腑に落ちない良い話しすぎるけど、途中の激しさは良かった。
多分、その激しさに憧れてる。

山崎マキコ「音のない海」
この人の小説は派手な感じがする。
でも今まで読んだものよりも、派手だが、ちょっと暗がりがあってよかった。

井上荒野「虫歯の薬みたいなもの」
不倫していることがほのめかしてあるのでなんだか切なくなる。
なんだか大人な交流が心を和ませる。

三浦しをん「永遠に完成しない二通の手紙」
最近三浦しをんは男同士の恋愛ばかりだな。別にいいけど。
やはり少し軽い。
だけど、上手い。
言葉使い、表現方法が好きだ。

いしいしんじ「きまじめユストフ」
勝手なる偏見で、読んでいなかった小説家。
ちょっと空気が寒い、暗い感じがする。
だけどその中に、ちょっとだけ人間性を感じる。面白い作家かもしれない。
こういう発見があるから、アンソロジーって面白い。

マラケシュ心中 (講談社文庫)作者: 中山可穂出版社/メーカー: 講談社発売日: 2005/05/13メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 5回この商品を含むブログ (38件) を見る

ジバンシイの「ランテルディ」を買いたくなった。

女性同士の恋愛。
熱い愛、どろどろとした激しい愛の物語。
主人公はレズビアンを公言している歌人
男らしいかっこいい性格をしていて、人間て女も男もないよなぁ。
個性ってやつだよなぁ。と感じる。


前半は良かった。
のに、書下ろしとは思えないような安定感の無いストーリー展開。
作者の意志がゆれている感じがした。
中盤の事件、だけど突然それは終わる。
後半の心の動き。
ラストの方法。
中盤以降があまりにもゆれている。振れている。

帯の言葉に惹かれた。
「恋がいつか必ず終わるものなら、わたしたちは恋人同士になるのはやめましょう。
何も契らず、何も約束せず、からだに触れ合わず、それゆえに嫉妬もない、いかなるときも自由で、平明で、対等な関係のまま、いつまでも離れずに、この世で最も美しい友になりましょう。」


 

 「自分の気持ちに無理やりに蓋をして、狂おしくうねる感情の渦を力ずくで封じ込めてしまうことだった。それは自分自身が空っぽになっていくような作業だった。」
 p98

「この子の空っぽの肉体に痺れる熱を注ぎ込むことが出来たら。生きていく恐怖をほんの束の間忘れさせ、確かに生きているのだという実感を瞬間的にでも感じさせてやることができたら。私は心からそれを望んだ。セックスをする意味なんて、それしかない。」
 p139

「一生涯、親友でいるより、十日間でいいから、わたしはあなたと恋人同士になりたかった。」
 p175

光ってみえるもの、あれは作者: 川上弘美出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2003/09/10メディア: 単行本 クリック: 13回この商品を含むブログ (58件) を見る

川上弘美は好き。
だけど、ちょっとこれは微妙。

だけど、やっぱり主人公の悩みや、性格や、共感すること多く…。


昨日「アイデン&ティティ」を観て、麻生久美子演じる彼女のようになりたいようで、なりたくないと思う。
その彼女と、この小説の彼女 平山水絵は似ていると思った。

落ち着いていて、望んでいないように見え、淡白に見える。
だけど、本当は彼女のほうが彼を思って、おさえてるって状態。
かっこいいね。辛いけど。わかる気がする。
そんななんか大人で、素敵な女にもなりたい。ようで、でも愛されてると実感しつつ生きるほうも選びたい。。。


たわむれるための言葉ではない言葉を使うことって、けっこう、つらい。

なるほど、合宿って、だから辛いんだ。
と、気付かされた一文。

こうやって、自分の思いを言葉にしてくれる、だから本て、素晴らしい。
言葉にしてくれると、心に整理がつきやすい。
そうすると、先が見える。光が見える。
だから、本を読む。

小説
 yomyom vol.1 新潮社

エッセー
 『シュミじゃないんだ』 三浦しをん 新書館
 『東京日記 卵一個ぶんのお祝い。』 川上弘美 絵:門馬則雄 平凡社
 『恋愛A to Z―今からはじめる恋のLesson』 梅田 みか 角川書店
 『お仕事のマナーとコツ』 西出 博子, 伊藤 美樹 学研
 『5日で身につく「伝える技術」』 西野浩輝 東洋経済新報社
 『25歳からの「いい女」の時間割』 中谷彰宏 三笠書房

漫画
 『暴れん坊本屋さん2』 久世番子 新書館

雑誌
 「旅 2007年 02月号」 チュニジア特集!
 「Cut 2006年 12月号」 日本のアニメ映画ベスト30!
 「MOE 2006年 02月号」 もう一度、漫画に夢中!

映画 
 「北の零年
 「恋愛寫眞 - Collage of Our Life -」
 「インストール」
 「OPEN HOUSE」
 

2年前に読んだ本。文庫本になり、凹んでいた私の元へ。

今は、恋に悩んでいて、となると、こういう本が身にしみたり、「そうだよなー」と思ったり、結構参考になってしまう。
大概啓発本てそうだと思う。

そして、その類にもれず、本日の私「そっかーそうすればいいのかー」「そうやって思ったら良いのかー」「そうしなきゃなー」の嵐。
自分に笑えます。


でも、なるほどと思う。
そうだなー今の恋。
ちょっと辛い。
というのも多分、自分に自信が無くって、怖がっているから。
だから、別に良いじゃん!といういきで、行こうと思う。
ダメならダメで。お友達になりましょう。
なれないならなれないで、それはそれで知り合いになりましょう。
で、そういうことで。

というわけで、これからは、自分がどれだけ魅力的な人間なのかを感じながら、恋しようと思う。
OK立ち直ってみせる。

*************************************************

「恋愛の基本は安らぎや安心ではなくバトルやせめぎあい」

「嫉妬にでるか?信頼にでるか?付き合う彼と相性が恋の行方を決める」

「何より大切なのは、その恋するプロセスをあなたが心から楽しめるかどうか。…
あなたに必要なのは、客観的な奥行きのある目を持って、自分自身と、彼の本質もきちんと見つめること。そして、彼のことを理解しようとする以上に、自分のことを理解する努力をしましょう。」

「優しくしてほしかったら、まず彼に優しくしてあげよう」

「つらいことやがまんや、寂しい涙があるのは大切なスパイスだけど、そっちがメインになっちゃう恋なら、潔く捨ててしまう。これからは、女性が自分自身のために一番良い恋を自由に選択していく時代なのだ。」

「(初○○の後)二週間待っても電話がかかってこなかったら、潔くあきらめて、彼を恋人としてではなく友達としてみる努力をすること。・・・素敵な思い出に変えて、新しい恋を探しに行くほうがずっといいでしょ?」

「あなたがその恋について感じることを、客観的に受け止める冷静さ。ヒステリックな生の感情を彼への愛情に置き換えて彼への愛情に置き換えて解決していく思慮深さ。彼の愛に対する感謝を忘れずに、いつも魅力的な女性でいるように努める謙虚さ。怒りや不満を思いやりで包んで浄化する優しさ。うれしいことも哀しいことも、機敏に決断する強さ。はかなさや柔らかさを決して失わない女性らしさ。」


面白…過ぎる…
yomyom

まずこの100%orange の表紙に惹かれるけれど、でも、その期待に大いにこたえてくれるこの内容…良すぎる。

SHISEIDO TUBAKI の広告小説(石田衣良)から良い…(広告なのに!)

川上弘美梨木香歩阿川佐和子三浦しをん、、、
まず作家陣がすごくて、加えて内容も良い(何度言っているのだか)

とても・・・ 良い。
相変わらず素敵な川上弘美梨木香歩
阿川佐和子の小説は初めて読んだ、が、かなり良い。
重松清はあまり好きでないが、かなり良い。

アメリカの小説をヨムヨム」も素敵。
あぁ、レベッカ・ブラウンの本買おう!と思ったし。

とにかく。良い。
次号2月末なんて、、、待てない。