秘密の花園 (新潮文庫)作者: 三浦しをん出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2007/02/28メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 79回この商品を含むブログ (116件) を見る

ロッコ旅行中に読んだ本。

アンニュイで、なんだか暗い。
でも、こういう本。嫌いじゃない。

川原泉の『笑うミカエル』を思い出すのは、3人娘+カトリックの女子高という設定だから。

性的な女性という存在、教師との恋、他人との距離、、、


恋愛という関係は、友情とは違う。
セックスを失敗した薫という彼に対して。
そう、そう思う。

[「例えば翠と私だったら、こうして話したり本を読んだりしていればそれでいいでしょ?でも薫と私は違う。だから、『今日は家に誰もいない』って言うまでに二時間もかかったり、そんな薫を見てイライラしたりするのよ」]

[約束は寒い季節によく似合っている。それはとてもせつなくて大切のことのような気がした。]

教師平岡に対して。
禁断の恋とか、不倫とかって、きっとそういうこと、たぶんに含んでいる。

[少女を愛する男にろくなのはいない。自分は安全な場所にいるくせに、そこから逸脱するスリルを味わいたがっている。]


人間について。翠のことば。

[「他の動物と違って、言葉を使ってお互いに近づこうとするから」]

「秘密を知った瞬間の判断が、一番正しいんじゃないかしら。咄嗟に黙っていようと思うか、誰かに打ち明けようと思うか」