それでも恋がしたいあなたへ―私の体験的恋愛論 (徳間文庫)作者: 田嶋陽子出版社/メーカー: 徳間書店発売日: 1999/03メディア: 文庫この商品を含むブログ (2件) を見る

 田嶋陽子の恋愛経験に、自分と多くの共通点を見つけた。
 オトコを恋の獲物にして狩りをして、でも獲得したら興味がなくなる、の繰り返し、しかも、別れるときは、無視。
 自意識過剰になっていること。
 気持ちを満たすために恋をしていたこと。

 自分の価値を見つけたかったから、その価値をもっとも安易な「女」と言うアイデンティティの中で見つけようとして、そして、男を振り向かせることに力を注いだ。その力を確かめたかっただけだから、その後はいらない。
 でも、今は、その虚しさを知った。相手は、自分を人間として見ていないことが多いから、その価値に意味はないと知ったから。 私はどうしても、「女=尊重されない性」を持つ人間なのだ。

 私はきっと昔から、女という鋳型にとらわれていて、世間に良い顔をみせたい自分と、自分が思っているままにいきたいと言う気持ちに振り回されていた。 そのギャップが強くて、どんどん自意識過剰になった。

 何年か前に気付いたことだけど、恋は暇で、自分に自信のないときにしようとして、するものだった。 こころをちょっと操作するだけで、簡単にできる。 手っ取り早い暇つぶし。


 それから、男女の友情は成立する。 お互いに自立した人間同士と見るならば。 人間同士。 とみれれば。

 自信のない女の子が親の代わりを男に求めて右往左往しているように見える。そうなると、恋とは未熟な人間がいつまでも依存できる相手、頼れる相手を求めているだけに過ぎないことになる。

 また、今はまだ一般に女性の自己評価が低いことと、女性が年中恋を追いかけていることと無関係ではないと思う。

 自分を持っている女性は、自分で自分を評価し受容できるから、年がら年中、人から存在丸ごと慰められ認めてもらう必要はない。仕事上の評価があれば十分なのだ。

 これに思いっきり同意して、そして、私は次のようにも思う。
 私が「男」との関係に求めるのは、
エロスと友情だけだ。