鉄道員(ぽっぽや) (集英社文庫)

鉄道員(ぽっぽや) (集英社文庫)

友達の推薦で読んでみました。
 これは、短編集だそうです。

 ぽっぽやは映画にもなって、ちょっと読みたくないとは思っていたのだけど。
読んでみた。

 「鉄道員」/// これって、高倉の健さんか?ミスキャストだろー。と、映画を見てもいない私は思うのでした。
        ちょっとほんわかね。


 「ラブ・レター」/// これは秀作でした。短編として良くできてるし、女の人はきっと好き。
         泣けたしね。
         あぁ、愛だわー。 と、気持ちが何だか悲しいけど優しい暖かさに包まれるかんじがする。

 「悪魔」/// いかにも私がすきそうな小説。 ただ、ラストがいかんね。もっと図太くなきゃ。悪魔を演じる人間は。もしくは、繊細でなくっちゃ。
       狂気にやられるぐらいじゃなきゃ。
        やっぱりこういう話は篠田節子が一番です。
 
 「角筈にて」/// うまくできてて、子どもの心を描かれれば、泣かずにいられないのです。
          これは、浅田次郎氏の半実話らしく・・・。子どもが捨てられる。それをずーっと消化できなくて、怖くて、捨てられた日に父と食べた寿司が四十になっても食べられない。怖くて子どもが作れない。
          泣かせるねー。でも、ラストはいまいち。その終わり方は・・・。

 「伽羅」/// 私には良くわからない話でした。これを女の生霊が起こしたホラーとみろというのか?
        それにはちょいとエピソードが弱いし、ボスと女の関係は何なの? とにかく、短編としては失敗でしょ?

 「うらぼんえ」/// 泣かされたよ。 みなしごのね。話ね。もう大人になっているけど。祖父がお化けで出てくるの。
          いや、泣かされたよ。 だけど。ねぇ。

          どうやら、「角筈にて」同様、私はおばけに物事を解決してもらうというのが嫌いらしい。どうも、納得できんのです。

 「ろくでなしのサンタ」/// はぁ・・・。尻切れトンボ? いいお話ですけど。だから?はぁ。

 「オリヲン座からの招待状」/// 相変わらず泣かせようとしてるわけね?とか思いつつ
              でも、いいかもしれない。長さも、ストーリーのつながりもうまくいってる。
              ラストも望んだとおりに。
               でも、いまいち心にのこらんだね。




 私は、淡々としたストーリーはあまり得意ではないのかもしれません。
 泣かせようとしてるよね?っていうのがね。感じられるのは、ストーリーが足りないからなのです。
 もう少しページがあればね。


 でも、ラブ・レターは良かったよ。

 でも、こういうのも、読めるんだな自分。って言う発見もあったかもね