恋はさじ加減作者: 平安寿子出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2006/03/29メディア: 単行本この商品を含むブログ (24件) を見る

食にまつわる恋の短編集。
平安寿子らしく、すっきり上手い。
すべて上手くいく恋ばかりでなく、なんとなくスパイスの効いた、だけどすっきり上手い作品。

上手いこと単発ドラマになりそうな小説たちです。

[おじさんとのお付き合いは若い女の特権よ。なにしろ、なーんにも努力しなくても、若いっていうだけで有り難がってもらえるんだもん。大喜びで物心両面で助けてくれる。]

[「ねえ、歳の差の壁って確かに高いけど、歳が近い人との恋愛だったら、今のあなたみたいに悩まないと思う?自分の気持ちに戸惑うのが恋ってものじゃない?」]

[「好きなところがあるうちに、恋人になっちゃいなさいよ。どっちにしろ、恋はいずれ終わるのよ。あせって未遂に終わらせるんじゃ、もったいないじゃない。一瞬でもほんわかあったかくて、とろけさせてくれる男なんて、電車と違って次から次に来やしないんだから。」]

こんな風に、シンプルに、恋するのは良いかもしれない。
したいなぁー。シンプルな恋。