サマータイム (新潮文庫)作者: 佐藤多佳子出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2003/08/28メディア: 文庫購入: 7人 クリック: 35回この商品を含むブログ (99件) を見る

 毎度良い本を書く、児童文学の佐藤多佳子
 昔読んで、すごくすごく泣いた。中学生ごろ?


 特に9月の雨が好きだったかな?

 大人になって読んだら、そうでもなかった。でも、今ただ、感受性が弱いだけなのかも?

 今回読んでよかったのは、「ホワイト・ピアノ」
 センダ君。すてきです。



ぼくは、きっと、ひどく女々しい性格なんだと思う。それがわかっているから、おセンチに見られるのを、やたらと恐れるんじゃないかな。


 まさに私。



母さんは、父さんを探してる。


 ありきたりな言い回し。だけど、なんだかものすごくじんと来る。



私は、早く大人になりたいと思った。

大人になれば、つまらない喧嘩をしたり、つまらない手紙をもらったりしないだろう。こんな冬の日にぴったりの好きな色のコートを買って、一番好きな人と手をつないで風の中を一日中だって歩ける。


 大人はそうでもない。だけど、そんな感じで、生きたいな。

 好きな色のコートで、好きな人と手をつないで一日中だって歩ける。そんな感じで生きたいな。



 センダくんは、色々なものを大切にせずにはいられない人なのだ。おばあさんも、古いピアノも、初恋の後輩も、会社の人たちも、もちろん、自分の夢だって。

 いろいろなものを大切にしすぎて、コドモみたいに見える。


 いいな。こんな人間。