『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』 米原万里

嘘つきアーニャの真っ赤な真実 (文芸シリーズ)

嘘つきアーニャの真っ赤な真実 (文芸シリーズ)

 大宅壮一ノンフィクション賞受賞というこのノンフィクション!
 色々な人が帯で大絶賛!な訳は、読めばすぐに分かる。
 本当にすばらしい筆力!
 ノンフィクション作品とは思えないような語り口で、凄く読みやすいし、本当かよ!と思うほど登場人物が魅力的なのです。
 やっぱり、ものすごい思想の中で過ごさせられた子供達は、何か自分で太いしっかりしたものを持たなければやっていけないのかもしれない。

 共産、社会主義の弱さだとか、矛盾だとか、時代の中で見せられなかった、メディアに操作されて出てこなかった事実。
 歴史を知るにももってこい。

 リッツァ、アーニャ、ヤスミンカ、その三人がとっても魅力的なんです。万里さんも、語り部としてばっちし。
 アーニャには、悲しくなっちゃうけど!