『チルドレン』 伊坂幸太郎

チルドレン

チルドレン

話題の図書っつうことで、早速“図書館”に頼んで買ってもらいました☆

 で、今日きたわけです。

 近頃思うに、短編は苦手です。
 特にこの間読んだ『僕のボールが君に届けば』 伊集院静 には…途中で読むのをやめるほど…。
 ここで終わりかよ!だからなんだよ!

 ってところ。

 でも、これは、「短編に見せかけた長編です」と、言っている通り、最初のいっぺん読んだところで「んー短編かー…」と思うのだが、やはり、話が結構続いている、というか登場人物が変わらないので、満足できるのです。

 短編の辛いところは、もう少しこの人に付いて知りたいのに!というところで終わってしまうこと。かな?

 だから、今回はいい感じです。

 さて、やはり小説において、キーパーソンって奴は「破天荒」だけど「知識」もしくは「本をよく読んでる」って感じがする。
 そこがとてつもない魅力になっています。

 この小説の陣内も、むちゃくちゃで、でも芯の通った頭のいい男(とは言っても、推理が良く外れるのだが。)なのです。

 その周りに現れる語り部は、“普通の”家裁調査官、盲目の男、普通の大学生。

 盲目の男は普通、とはいえないのだが(洞察力が鋭いので)陣内に比べれば常識的に普通。
 特に家裁調査官は普通で良い!なごむ!
 
 さて、こんなことを言っては難なのだが、あまりに盲目の語り部がかっこよすぎて、楽しく生きている様が想像できて、あぁ、私もそうなりたい…と、一瞬思ってしまったわけです。


 後々知ったことには、彼は私の出身高校の先輩!いぇい!