小説
 『幸福な遊戯』 角田光代 角川文庫
 『沖で待つ』 絲山 秋子 文藝春秋
 『東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~ 』 リリー・フランキー 扶桑社
 『魔王』 井坂幸太郎 講談社
エッセー
 『妹たちへ 夢をかなえるために、今できること』 日経ウーマン 日本経済新聞社
 『逆面接‐質問するから騙される』 清水祐三 東洋経済

映画
  “イナフ”
  “耳をすませば

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覚えておきたい言葉
『妹たちへ』

「マイナスを出さなかった人」ではなく「プラスを生み出した人」として生きたいと思った。
20代は、多様な体験をしたら良いと思う。海外に出かけるとか、自分と違う業界や立場の人の話しを聞くとか。より多くの人と会い、様々な場面を体験すること。人の器は、人との出会いの数と体験した場面の数で決まるものだと、私は思う。
佐々木かをり
或る一つの生き方を選ばなかったからといって、それは捨ててしまったことにはならない。何かを選んでいくことの繰り返しこそが、その人の人生を物語り、その人自身を物語るのである。そして、選ばなかった生き方の中にもまた、その人自身がいるのである。
小池真理子
 ただ、無駄弾を撃っているうちに、命中度は上がってくる。二、三発外したところで、悲観するには当たらない。
篠田節子
妹たちよ――“女らしさ”より“自分らしさ”を追及せよ。どういう女でありたいかではなく、どういう人間でありたいかを考えよ。
大石静


『東京タワー』

大人の想う夢。叶っていいはずの、日常の中にある慎ましい夢。子供のときは平凡を毛嫌いしたが、平凡になりうるための大人の夢。かつて当たり前だったことが、当たり前ではなくなった時。平凡につまずいた時。
人は手を合わせて、祈るのだろう。
孤独は、その人の感傷を気持ちよく酔わせ、漠然とした不安は、夢を語るにおいて一番必要な肴になる。


『魔王』

「あのさ兄貴、そんな難しいこと考えなくても人は生きていけるって。ヒトがいつ木から降りたのか、とかさ、どうしてヒトはセックスのときに正常位だったのか、とかさ、知らなくたって、俺たちはこうして無事生きてるわけだろ」
「相手を言い負かして幸せになるのは、自分だけだってことに気付いてないんだよ」
「『急いで結婚し、ゆっくり後悔しろ』って外国の諺だ。俺はそれから逆に学んで、結婚にあせってないわけだ」